
「ストレッチしてるのに、動きが硬い…」
「体が温まるまで時間がかかる」
「肩や股関節の可動域がなかなか広がらない」
そんなときこそ試してほしいのが、**ツボ刺激による“瞬時の神経スイッチ”**です。
ストレッチやウォームアップでは届かない「神経系のブレーキ」に直接アプローチすることで、関節の可動域がグッと広がる感覚を体感できます。
なぜツボを刺激すると可動域が変わるのか?
東洋医学では、気血の流れがスムーズであることが身体の柔軟性と直結していると考えます。
現代医学的には、ツボ刺激によって筋膜・腱・神経の反応性が変化し、筋緊張が緩むことが証明されています(※1)。
特に、筋肉が“本来持っている伸びしろ”を妨げているのは、
脳からの過剰な保護信号(筋緊張) 筋膜や腱の反射的な収縮 姿勢や左右差による可動制限
といった“神経のブレーキ”です。
このブレーキをツボ刺激によって一時的に解除すれば、関節の動きが瞬時に変わります。
今すぐ押したい!“神ツボ”3選(運動前30秒ルーティン)
① 陽陵泉(ようりょうせん)
場所:膝の外側、腓骨頭の前下あたり
【効果】下半身の可動性UP/股関節と膝の連動改善
▶ 太もも〜骨盤の筋緊張を緩めるツボ。足の外回しやジャンプ系動作の前におすすめ。
→ 片足ずつ10秒ずつ、親指でグッと押し込む。やや痛気持ちいい刺激が目安。
② 曲池(きょくち)
場所:肘を曲げたときにできるシワの外端
【効果】肩・腕まわりの可動域UP/投球・スイング前に◎
▶ 上半身、とくに肩甲帯の筋バランスを整えるツボ。肩こりにも効果的。
→ 肘をやや曲げて、反対の手で円を描くように10秒刺激。
③ 太衝(たいしょう)
場所:足の甲、親指と人差し指の骨の間をたどった先のくぼみ
【効果】全身の気血の巡り/リラックスと集中力の両立
▶ 体全体の“気”の流れを整えるツボ。力みを抜き、柔軟な動作を引き出します。
→ 両足とも10秒ずつ、息を吐きながらじんわり押す。
実際のプロアスリートも導入済み!
トップ選手やトレーナーの現場では、
「ストレッチ+ツボ刺激」のセットを試合前やアップ時に導入している例が増えています。
理由はシンプル。
**“即効性がある”**からです。
パワー系競技 → 可動域UPでフォーム改善+怪我予防 スピード系競技 → 筋出力のロスを減らす 集中力が必要な競技 → 神経のスイッチを入れる
これらはすべて、ツボ刺激が神経系に作用するという共通点に立っています。
まとめ|たった30秒で、動きが変わる
✔ ストレッチでは届かない“神経のブレーキ”を解除
✔ スポーツ前の30秒で可動域・集中力がUP
✔ ツボは「体のスイッチ」。押し方で体は変わる
ぜひ、あなたの運動前ルーティンに“ツボ”を取り入れてみてください。
「今日の自分、動きが違う」と実感できるはずです。
【参考文献】
※1:Langevin HM et al. “Connective tissue: a body-wide signaling network?” Medical Hypotheses, 2006
※2:日本経絡経穴学会『経絡とツボの科学』医歯薬出版
※3:Lee JH et al. “The effect of acupuncture stimulation on shoulder range of motion and pain.” J Phys Ther Sci. 2015