日本自然医療協議学会 研究発表会2022年

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1 みなさま、こんにちは。ご紹介に預かりました 石井ありさ と申します。自分自身の事故の後遺症を抱えていましたが、リンパ療法学院で学んだ時に長年の後遺症が改善し、同じように悩める人を良くしたいという思いを強く持ちました。「必要とされる治療家」を目指しリンパ療法学院の本物の技術で、身体の悩みを抱えている方々の治療に向き合うため、現在は最新オイル温熱サロン銀座で土曜日を担当させて頂いております。こちらで診させて頂いた症例をもとに、研究発表させて頂きます。どうぞよろしくお願いいたします。


2 これまでの経験をもとに、研究テーマを次のように設定しました。「骨格矯正とプラズマ療法の組み合わせによる効果」です。


3 このテーマを設定した理由は、主訴の改善の状況を客観的に評価したいと考えたからです。骨格矯正とプラズマ療法を組み合わせて治した患者さんは、主訴の改善が早いように感じていました。また、骨格矯正が治療の基盤にあり、そこにプラズマ療法、新リンパ療法などの施術を加えることで、主訴の改善効果が高まるのではないだろうか、と考えたからです。「モアレ画像」と「主訴」の変化を記録しながら、客観的に評価することで、治療家としての力を高めていきたいと思います。


4 「骨格矯正による骨格構造の正常化を治療の基盤とし、プラズマ療法を組み合わせることで、主訴の改善効果が高まるのではないか。」これを仮説として、患者さんに向き合い、臨床とデータ収集を重ねてきました。プラズマ療法は、人間が本来持ち合わせている「自然回復力」を最大限に引き出すことができる療法です。プラズマファイヤーという装置にかかり、プラズマウォーターを飲むという2種類の方法を用います。これにより、振動する電子(生命プラズマ)とNO(一酸化窒素)を体内に送り込むことができます。この方法で、活性酸素の
発生なしに生命活動に必要なエネルギーを生産させることができるのです。ATP(アデノシン三リン酸)の生産量を増やすのに必要なマイナス電子を直接体内に入れることにより、体全体が活発化し、基礎体温が上昇、免疫システムの活動が活発になります。


5 仮説を検証するために、次の3つの方法で施術を進めました。1つ目は、丁寧な問診、モアレトポグラフィー診断、筋診断と触診を用いて、骨格の歪み・ねじれ・ズレの部位、程度や方向性を正確に把握することです。その上で、イオンチャネルⅡやインプラントを用いて、骨格の歪み・ねじれ・ズレを調整します。2つ目は、骨格矯正後にプラズマ療法を行うようにし、この2つを組み合わせて施術をすることです。また、患者さんの実態に応じて、筋膜調整、リンパ療法、イオンチャネルⅠ、温熱療法等を加えて施術します。3つ目は、定期的にモアレトポグラフィー診断を行い、「外面」の状態の変化を記録します。また、患者さんの言動、問診、触診等により「内面」の状態を記録していきます。その記録をもとに、モアレトポグラフィー診断によるモアレ画像と主訴の変化を評価していきます。


6 今回は40代女性1名の症例を取り上げています。今年の4月30日から通い始め、現在も継続治療中ですが、7月30日までの「モアレ画像と主訴の変化」の記録をもとに、紹介させて頂きます。


7 症例の方は、46歳の女性です。既往症として、2018年12月に子宮頸部高度異形成、2021年5月に子宮頸がん4ミリと病院で診断されました。本人の希望としては、手術、放射線、抗癌剤治療ではなく、自然治癒力を高めることで根治を目指したいと考えています。特にプラズマ療法について独学で学んでおり、その効果に期待を持っていました。主訴としては、体の左半分が動きにくく、辛いとのこと。左側の鼠径部に違和感があり、子宮付近に痛みがあり、排卵前後の不正出血や肛門付近のできものを気にしている様子でした。首、肩の凝りや背中の張りを感じています。モアレ画像を見ると、頸椎のズレや肩甲骨の左右差が大きく、歪みが強くでています。触診では、首周辺の硬さや背中の強い張りがはっきりと分かりました。


8 患者さんの希望をしっかり聞き、質問等に丁寧に答えながら、骨格矯正とプラズマ療法を組み合わせた施術をしていく方針に納得してもらい施術を進めてきました。具体的な施術内容は、骨盤、仙骨、頸椎、胸椎、腰椎をイオンチャネルⅡやインプラントで整え、サーモファイヤーで温めてから、硬結のあるところに剣でアプローチ、筋膜調整を適宜行い、プラズマ療法を行うことです。施術ごとに自身のプラズマウォーターを作り、普段から毎日欠かさず飲まれています。


9 施術3回目、初回から43日経過した際のモアレ画像です。この時には、体の左半分の辛さや排卵前後にあった不正出血、子宮付近の痛みが軽減し、肛門付近にあったできものも小さくなり、痛みがなくなったとのことでした。ただ、子宮付近の違和感はまだ残っているとのことでした。この時に話してくれた内容で特に印象に残っているのは「この施術を続けたら、子宮頸がんが良くなると思う」という非常に前向きな言葉です。がんの診断という患者さんにとって恐怖を感じる重大な状況において、主訴の改善は、心理的な安定、根治に向けての希望や強い意志を与えるものだと思いました。同時に、治療家としての責任をひしひしと感じましたし、絶え間ない自己研鑽の思いを強くしました。患者さんの症状の改善傾向が見られるようになるにつれ、日常生活面で気をつけることや運動面、栄養面について指導・助言をするようにしました。


10 施術7回目、初回から91日経過した際のモアレ画像です。肩甲骨付近の左右差がなくなり、バランスが良くなっています。このモアレ画像を撮る直前の施術では、腹部の触診をすると、腹部に硬結があることに気づきました。6回目の施術まではなかった腹部の硬結です。患者さんの同意と納得を得て、イオンチャネルⅠを使った施術を行いました。施術後に腹部の硬結を触診すると硬結がとれたことを確認できました。施術後に患者さんの主訴の状況を聞くと、「子宮内部の違和感が初回の10分の1まで軽減した。」と話していました。


11 初回のモアレ画像では頸椎のズレや肩甲骨の左右差が大きく、歪みが強くでていました。7回目のモアレ画像では、左右のバランスが整っています。主訴の変化としては、「体の左半分の辛さがなくなった。」「生理前の不正出血がなくなった。」「子宮付近の違和感がかなり減り、痛みが全くなくなった」ことが挙げられます。今後についても1~2週間おきに施術予約をされており、熱心に治療に取り組まれ
ていますので、さらなる改善を期待しているところです。


12 その他、今年4月から7月にかけて骨格矯正とプラズマ療法を組み合わせた施術を行った方々を研究対象としております。症状に個人差があるため、改善の度合いには違いがありますが、みなさんに主訴の改善傾向が見られました。特筆すべきは、施術と施術の間が4週間以上空いている方が、この中に6名いるのですが、そろってモアレ画像が良好であり、1・2度の矯正で骨格の正常な状態が長く続いたということです。このことからプラズマ療法自体の効果はもちろんのこと、骨格矯正と組み合わせることで改善効果が増幅した、と考えられます。今後も経過を記録し、結果の検証を続けていきたいと思います。


13 骨格構造の理解、モアレトポグラフィー診断や筋診断を主とした触診により、骨格の歪み・ズレ・ねじれの的確な把握に努めることができました。そのうえでイオンチャネルⅡやインプラントを用いてピンポイントで脊柱を中心に矯正をかけ、骨格構造を正常化させることができ、主訴の改善につなげることができました。骨格矯正とプラズマ療法を組み合わせることで、正常な骨格構造が持続的に安定したと考えられます。重度の症状を抱える患者さんであっても、モアレ画像の結果が良くなり、主訴の改善傾向が見られました。


14 骨格構造は、普段の生活習慣によって影響を受けるため、施術後の生活習慣についての助言が必要だと考えます。また、複数回にわたって施術を続けることが、骨格構造の正常化に欠かせないことを患者さんにしっかりと理解してもらえるよう導いていきたいと思います。プラズマ療法の仕組みや効果について、患者さんのプラズマ療法に対する深い理解が求められ、改善のイメージが効果に大きな影響を与えます。患者さん一人ひとりの症状、心情や期待に寄り添いながら、「改善のイメージを具体的に持たせられるか」ということを特に大切にしていきたいです。これまでの臨床や研究を通しての課題は、「骨格矯正はもろ刃の剣である」ということを常に自覚することです。骨格矯正を施すことは、患者さんの体を良くも悪くもできてしまいます。このことから、「施術者の責任は重い」と強く感じます。骨格矯正の施術者、つまり治療家として、患者さんの立場に立ち、「治療の最後の最後まで責任を持つ」という「覚悟と信念」がなくてはならないのだと、改めて考えさせられました。


15 最後になりますが、発表にあたりリンパ療法学院の先生方にご指導・ご助言頂いたこと、深く感謝申し上げます。これからも学び続ける姿勢を忘れず、多くの方々の笑顔に寄り添い、「必要とされる治療家」になれるよう、研鑽を積み上げていきたいと思います。本日は、ご清聴ありがとうございました。


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