
「試合でベストパフォーマンスを出したい」
「アップしても体が重い」
「緊張で体がうまく動かない」
そんな時、ツボを活用したセルフケアが、あなたの体を一段上のレベルに導いてくれるかもしれません。
東洋医学では、身体の気・血・水の巡りを整えることが、パフォーマンスの土台とされています。
特に「神経系の活性化」「可動域の拡大」「筋出力の安定化」に関わるツボを刺激することで、試合前のコンディションが劇的に変わる可能性があります。
今回は、スポーツを頑張るあなたにおすすめの**“即効性のある厳選ツボ5選”**をご紹介します。
① 合谷(ごうこく)
場所:手の甲、人差し指と親指の骨が交わるくぼみ
全身の巡りを促し、リラックスと集中を両立させるツボ。 副交感神経に働きかけるため、緊張緩和と反応速度の向上に。
▶ 試合前に「呼吸を整えながら」ゆっくり押すのがおすすめです。
② 足三里(あしさんり)
場所:膝の外側、膝のお皿の下から指4本分下にあるくぼみ
脚の疲労回復・筋力維持・消化機能の活性化に効果。 昔から「足三里に灸すれば万病を防ぐ」といわれ、体力系アスリートには定番のツボです。
▶ 立ち仕事・ランニング・ジャンプ系競技に◎
③ 湧泉(ゆうせん)
場所:足裏の土踏まずよりやや上、中指の延長線上のくぼみ
体の「気」の源が集まるツボで、全身の活性化と疲労回復に。 地に足をつけたような安定感を感じたいときにおすすめ。
▶ 両足を丁寧に刺激し、左右バランスを整えましょう。
④ 肩井(けんせい)
場所:首の付け根と肩の先端の中間あたり(僧帽筋の中央)
肩周りの緊張をほぐし、上半身の可動域を広げるツボ。 バレー・野球・テニスなど、肩関節の動作が重要な競技に◎
▶ 試合前にパートナーに軽く押してもらうのも効果的です。
⑤ 太衝(たいしょう)
場所:足の甲、親指と人差し指の骨の間のくぼみ
自律神経の調整・イライラ・緊張の緩和に。 精神的な安定がパフォーマンスに直結する競技にとても重要。
▶ 試合前のルーティンに組み込む選手も多いポイントです。
鍼灸師からのワンポイントアドバイス
ツボ押しは「力任せ」にせず、呼吸と一緒にゆっくり3〜5秒の圧を数回繰り返すのがコツです。
また、ツボ刺激の直後に軽くストレッチを加えると、関節や筋肉が一層ゆるみ、可動域が広がります。
なぜツボでパフォーマンスが上がるのか?
ツボ刺激によって末梢神経が活性化 → 筋出力や反射神経の精度向上 自律神経の調整 → 緊張とリラックスのバランスが整う 経絡を通じて全身の「流れ」がスムーズになり、動作の連動性が高まる
これらは、最新のスポーツ科学でも「ニューロモジュレーション(神経調整)」や「筋膜リリース」といった観点から裏付けられています。
参考文献・情報元
日本鍼灸師会 編『経穴マップ』医道の日本社 Huang, W. et al. “Neurochemical mechanisms of acupuncture.” Int Rev Neurobiol. 2013 Langevin, H. et al. “Mechanical signaling through connective tissue: a mechanism for the therapeutic effect of acupuncture.” J Clin Invest. 2006
ツボは、あなたの中にある“スイッチ”。
正しく使えば、今よりもっと“動ける体”に出会えるはずです。
あなたの試合が、最高の一日になりますように!