
「夜中に急につって目が覚めた」
「運動中、突然ふくらはぎに激痛が走った」
「足に力が入らず、つまずきやすくなった」
こんな経験、ありませんか?
一時的なものと思われがちですが、**それは体からの“重大なサイン”**かもしれません。
実は、足の不調はツボ=経絡の流れと密接に関係しています。
東洋医学ではこうした症状を、「気血(きけつ)の滞り」や「腎虚(じんきょ)」「寒湿(かんしつ)」などと捉え、ツボを活用してバランスを整えていきます。
なぜ、足がつる?力が入らない?
現代医学では、足がつる原因として以下が挙げられます:
筋肉疲労や運動不足 ミネラル(特にマグネシウム・カルシウム)の不足 血流不足や冷え 自律神経の乱れやストレス 脱水症状や睡眠不足
これらは東洋医学的に言えば、**「気血の流れが滞っている」「筋に栄養が届いていない」**という状態。
このとき、適切なツボ刺激によって血流や神経伝達を整えることで、症状の緩和が期待できます。
足の不調に効く!厳選ツボ3選
① 承山(しょうざん)
場所:ふくらはぎの真ん中、アキレス腱の上あたり
足のつりによく使われる代表的なツボ。
筋肉の緊張を緩め、けいれんを和らげる働きがあります。
▶ 立った姿勢でも押せるので、つりやすい人は日常的にケアを。
② 太渓(たいけい)
場所:内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみ
東洋医学で「腎のエネルギー(精)」を補うツボ。
腎は下半身を支える働きがあり、加齢による足のだるさ・力が入らないなどにも有効です。
▶ 冷えやすい人にはお灸もおすすめ。
③ 陽陵泉(ようりょうせん)
場所:膝の外側下、骨の出っ張りの下あたり
足の筋肉・神経の働きを整えるツボ。
脚力低下や歩行バランスの改善にも使われます。
▶ 指圧・マッサージの他、軽い運動との併用が◎。
鍼灸や整体で“根本から整える”という選択
ツボのセルフケアも効果的ですが、
根本改善を目指すなら鍼灸や整体による施術がおすすめです。
鍼灸:神経系の働きを調整し、筋緊張や血流を整える 整体:骨盤・足関節のバランスを整え、筋肉の左右差や姿勢を改善 生活アドバイス:水分・栄養・冷え対策の具体的な指導も
特に高齢者や運動をしている方、冷え性の方には効果的です。
“足の声”を聞いてあげることが予防になる
足の不調は「体の末端で起こるサイン」。
しかし、そこには全身の巡りやエネルギーのバランスの乱れが隠れていることが多いのです。
最近つりやすくなった 階段でふらつく 朝起きたときに足が重い
そんな方こそ、体の内側から整えるケアが必要です。
「たかが足のつり」と見逃さず、“未病”のうちに対応しましょう。
まとめ|ツボで整える足の健康
✔️ 足がつるのは、体からのSOS
✔️ ツボ刺激で血流・神経の働きを整える
✔️ 鍼灸・整体で全身のバランスを根本から改善
「年だから仕方ない」ではなく、
「今から変えられる」ことを知ってください。
あなたの体の土台である“足”。
今日から、ツボケアで見直してみませんか?
【参考文献】
『経絡経穴概論 第2版』 医道の日本社 日本東洋医学会 編『東洋医学用語解説』 Lin JG, et al. “Acupuncture for muscle cramps in the calf: a randomized controlled trial.” Evid Based Complement Alternat Med. 2012