
科学のあらゆる進歩も、最初は人間の「思う心」から。
人間の能力には、計り知れないものがある。これまでの歴史の中で、「こうしてみたい」、「これができたいいいな」と思ったことは、ほとんどが実現してきた。 ライト兄弟の「空を飛んでみたい」 と思う心が飛行機を発明し、エジソンの「夜でも明るい光があったら便利だ」 の思いが電気の発明につながった。また、「宇宙から地球を見てみたい」という大きな願望は、宇宙開発を飛躍的に進めた。
それでもまだ、遺伝子のわずか3%しか使っていないのだ。 遺伝子は、 心が望めば望むほど、その願いを実現してくれる。 逆に言えば、「何も思わなければ、何の可能性も広がらない」ということにもなる。 遺伝子に書き込まれ情報は、 人間の想像をはるかに超えているのだ。
「できないの」のではなくて、最初から 「やらない」のが大半。
人間、 心底やる気になってやれば、遺伝子はオンになるものだ。 それが、さまざまな理由を見い出して最初からやろうとしない。これでは遺伝子は永遠に目を覚まさない。
わたらせ渓谷鉄道の沿線の辺ぴた場所に、年間35万人もの人を動員する美術館がある。館主の星野富弘さんが、口に加えた絵筆で描いた詩画で、多くの人に生きる勇気を与えている「富弘美術館」だ。 彼は、学生時代の運動で頚椎を負傷し、首から下が麻痺し9年間の入院生活を余儀なくされた。 しかし彼は、口に絵筆を加えて絵を描くことに挑戦し、今の世界を築き上げてた。
また、奇跡のピアニストと言われる館野泉さんは、数年前フィンランドでのリサイタル中に倒れ、右手を不自由にした。 それでも、失意と絶望の底から左手だけで弾くことを選び、今、プロのピアニストとして見事に復活している。
このお二人が、その時自分は「ここで終わり」、「もう、これまで」と諦めたら、今の姿はなかっただろう。 お二人とも極限状況に置かれながらも、 「強い思い」で遺伝子のスイッチをオンにしたのだ。
幾つになっても、 思いがあれば新しい才能は花開く。
よく「自分は、もう年だから」という人がいる。でも、遺伝子的に言うと、この言葉はその人の可能性を自分から捨てていることになる。自ら好んで遺伝子のスイッチをオフにしているのだ。
じつは、遺伝子は年をとらない。 10代と80代を比べてみても、 多少の例外はあるものの、ほとんど同じだ。 60代、70代から才能を開花させた例も、世界中にたくさん見ることができる。
アメリカの平凡な農婦だったアンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼスは、 70才を過ぎてから絵を始めた。その後「グランマ・モーゼス」として多くの人から親しまれるようになり、 大統領と茶飲み友達になるほどの有名人になった。 人間は幾つになっても才能を開花させる能力を持っている。強い意志を持ち、 実行に移すことができれば、何歳になっても新しい才能が芽生える可能性がある。 可能性をなくすものは、「もうダメだ」 と思ってしまう心だけといっても過言ではないだろう。
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