
🌿「なんとなく重だるい」は、老廃物のサイン?
・朝から体がスッキリしない
・手足が冷えてむくむ
・お腹や腰まわりが重い
・肌が荒れやすい、ニキビができる
こうした不調、実は体内に老廃物(=不要物)が滞っているサインかもしれません。
現代医学でいう「老廃物」は、代謝によって生じる不要な物質(乳酸・尿酸・老化した細胞など)を指しますが、東洋医学ではこれを**「瘀血(おけつ)」や「水滞(すいたい)」「気滞(きたい)」**と捉え、全身の“巡り”を整えることでデトックスを促します。
🧭 東洋医学における「デトックス」の考え方
東洋医学では、体の「気(き)・血(けつ)・水(すい)」のバランスが健康の基本とされています。
- **気(エネルギー)**の流れが滞る=ストレスや疲労感
- **血(血液)**の巡りが悪い=肩こり、頭痛、肌荒れなど
- **水(体液)**が滞る=むくみ、冷え、関節の重さなど
このような状態を解消するには、全身の「巡り」を改善するアプローチ=ツボ刺激と経絡の調整が非常に有効です。
🔵 ツボ刺激で「流す」3つのデトックスルート
①【合谷(ごうこく)】…便通と代謝のスイッチ
手の甲、親指と人差し指の間にあるツボ。
便秘・肩こり・頭痛・肌荒れなど、“溜めこみ体質”に広く使われます。
➡️ 合谷は自律神経を整え、腸のぜん動運動を促す作用が報告されています。
(参考文献:Takahashi T, “Effect of acupuncture on the gastrointestinal tract,” Neurogastroenterol Motil. 2011)
②【足三里(あしさんり)】…胃腸機能と免疫をサポート
膝の少し下、スネの外側に位置する有名なツボ。
“長寿のツボ”とも呼ばれ、胃腸の働きを助け、体内の代謝や免疫力を高めます。
➡️ 鍼刺激により、血流改善や自然免疫の活性化が確認されています。
(参考文献:Ulett GA et al., “Acupuncture: Clinical Procedures with Biophysical Considerations,” J Altern Complement Med. 1998)
③【三陰交(さんいんこう)】…むくみ・冷え・女性の不調に
内くるぶしから指4本分上、脛骨の内側。
「血」と「水」の巡りを整える代表的なツボで、生理痛や更年期の不調にも。
➡️ 血流・ホルモンバランスの調整作用が知られています。
(参考文献:Kim KH et al., “Effects of acupuncture on menopause-related symptoms,” Complement Ther Med. 2011)
💧 ツボ+生活習慣=デトックス体質に変わる
🔹 1. こまめな常温の水分補給
→ 体内の老廃物を尿や汗でしっかり排出。冷たい飲み物は内臓の冷えにつながるため注意。
🔹 2. 湯船に浸かって“汗を出す”
→ 発汗によって毛穴や皮膚からも老廃物が排出。副交感神経が優位になり、リラックス効果も◎
🔹 3. 呼吸を深める(ストレスをためない)
→ 緊張で滞る気の巡り。深い呼吸で酸素をしっかり取り込み、細胞代謝も活性化。
👐 鍼灸整体は“巡りをつくる医療”
ツボは、「詰まりを感じる場所」ではなく、「通す」ことで体が整うポイント。
鍼やお灸で適切に刺激することで、
- 気血水の巡りを促進
- 自律神経を整える
- 内臓の働きを活性化
といった全身の調律が可能になります。
その結果、自然と代謝が上がり、**「老廃物を溜めにくい体質」**へと変わっていきます。
📝 まとめ|今日からできる“流す体づくり”
✔️ 合谷・足三里・三陰交を1日数分、やさしく押す
✔️ 常温の水をこまめに摂る
✔️ お風呂と深呼吸で巡りを整える
✔️ 鍼灸整体で定期的に「気血水」をチューニング
老廃物は「出せる体」になれば自然に減ります。
ツボと東洋医学の知恵で、内側からきれいに、巡る体を取り戻しましょう。
📚 参考文献・出典
- Takahashi T. Effect of acupuncture on the gastrointestinal tract. Neurogastroenterol Motil. 2011.
- Ulett GA et al. Acupuncture: Clinical Procedures with Biophysical Considerations. J Altern Complement Med. 1998.
- Kim KH et al. Effects of acupuncture on menopause-related symptoms. Complement Ther Med. 2011.