人体のルーツをさかのぼると、ひとつの単細胞に行き着く。 それが、約38億年もの年月をかけて進化を繰り返し、 現在の姿になった。 そして、人体は遺伝子という設計図に基づいてつくられている。 その人体は、骨や関節の動き、血液の流れなど、いろいろな部位の「動き」が集まった有機体なのだ。
■人体のいろいろな動き
1. 骨・関節の動き
2. 血液の流れ
3. リンパの流れ
4. 空気の流れ
5. エネルギーの流れ
6. 栄養の流れ
7. 脳脊髄液の流れ
8. 神経信号の流れ
9. 軟部組織の動き
10. ホルモンの流れ
11. 老廃物の流れ
12. 精神的なリズム
13. 固有受容器の動作
14. 連動・動作・姿勢
15. その他
したがって 「生命」とは、「動き」ということになる。この「動き」とは、ホメオスタシスのことだ。ホメオスタシスは生体恒常性ともいい生体の内部や外部の環境が変化しても、その生体の状態が一定に保たれるという生物の性質や状態のことをいう。 つまり、「体の危機管理システム」 といってもいい。
例えば、夏の暑い時や熱いラーメンを食べた時に汗をかく。 これは汗をかくことによって上がった体温を下げ一定の状態に保とうとする。またその反対に、 冬の寒い時やかき氷を食べた時にブルブルと体が震える。これは震えることによって発熱し、下がった体温を上げ一定の状態に保とうとする。
こうした、環境が変化した時に、 それを元に戻そうとする体内の作用は、体温調整の他に血圧の調整、体液の浸透性やphの調整、キズの修復、病原菌などの体外排除などがあげられる。
元来、人間の体は、どのような環境下に置かれていても、あらゆる部分があらかじめ設定された範囲内で正常な動きをするように設計されている。この「正常な動き」に“歪み”が生じた時に病気となるのだ。こうした人体のさまざまな「動き」の中のひとつにでも歪みが発生すると、 人体内では新陳代謝が円滑に行なわれなくなる。その結果、いろいろな障害が生じてくる。 これが「病気」と呼ばれる現象なのだ。
動きの歪み→新陳代謝の異常→病気
したがって、人体の健康維持とは、人体内のいろいろな「動き」、大別すると、構造の動き、栄養の作用、精神の働きの3つが、常に遺伝子のつくった“設計限界内”で正しく行なわれている状態を言う。 そして病気からの回復とは、それら動きの歪みを“設計限界内”に復帰させてやることなのだ。
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