本当にやるべきことは、誰も教えてくれない


時間の使い方とは、イコール「生き方」と言えます。自分の時間をどう使うかの判断と累積が、自分の人生を構築しています。

判断というのは、何をして何をしないかです。たとえば今日、フェイスブックやネットサーフィンに1時間費やしたとしたら、その1時間があればできたはずのことを捨てることになります。

つまり何かをするという行為は、何かをしない(もしくは諦める)ことであり、その判断の積み重ねが、今の自分の状態を作っているわけです。

累積というのは、今までやってきたことの積み重ねです。

たとえば、語学学習を3年間続けて外国語ができるようになった。転職の選択肢が広がり、その結果よりポジションや収入が高く、やりがいのある仕事に就けたとします。

この場合、外国語の学習をしなかった人と、続けてきた自分との間に差ができるというのはわかりやすいと思います。そして学習期間の3年間なんて、過ぎてみればあっという間であることも。

特に目標や意思がなくても、私たちは生きていくことはできます。意味のあることをしてもしなくても、年月は過ぎていきます。

そして私たちは、蒔いたものしか刈り取ることができません。ほうれん草の種を蒔けばほうれん草がとれる。スイカの種を蒔けばスイカがとれる。何も蒔かなければ、当然ながら何も刈り取ることはできない。

では自分は今、いったい何の種を蒔いているのか。3年後5年後の未来につながる何かに取り組んでいるか……。しかし「何の種を蒔くか」は誰も教えてくれません。もちろん期限もないし、催促されることもない。自分で探し、選び、決断し、実践していくしかない。

一方で、何も蒔かなくても「しなければならないこと」は次々と出てきて、それらをこなすだけでも1日は過ぎていきます。

朝起きて朝食を食べ、会社に行く。帰宅したらテレビを見ながら食事をし、その後はスマホでLINEをしたり、パソコンでネットサーフィンしたり。深夜0時ごろになったら、そろそろ就寝……。

こうして、3年や5年はあっという間です。「しなければならないこと」「指示されたこと」をこなすだけでも、「がんばっている」という実感を得ることはできます。

しかし、そうしたタスクをどんなにこなしたところで、「自分が困る状況」は回避できたとしても、自分がバージョンアップするようなチャンスに巡り合える機会はそう多くないでしょう。

あなたが意味のあることをしても、意味のないことをしても、等しく1日24時間は過ぎていきます。

努力をした人の3年間も、しなかった人の3年間も、同じ3年間。でもそれが、人の人生を決めていきます。私自身も、今どんな種を蒔くべきかを考え、試行錯誤の毎日です。


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