老化や病気の原因は、体内のサビ(酸化)とコゲ(糖化)によるところが大きい。


健康な細胞を酸化させ、 破壊するフリーラジカル、 活性酸素。

ストレスがさまざまな病気の原因であることは一般的な常識になってきている。 だがストレスは、実のところ老化とも深い関係があるといわれる。 老化をもたらす最大の原因は体内のサビ (酸化)だが、このサビ (酸化)もストレスによるものが多い。

ストレスはよく 「貯まる」 というが、 この状態にある時は精神的な余裕がない時だ。精神と肉体はお互いに呼応しあうので、ストレスが貯まると体の代謝が悪くなる。 それに加えて睡眠不足、運動不足、 飲酒、喫煙などの生活習慣が重なると、体内の免疫機能が衰弱し、 食物や外部環境を通じて体内に入った毒性の高い物質が、 体外に排出されることなくどんどん蓄積されてしまう。その結果、 内臓疾患やうつ病、皮膚病などのさまざまな病気を引き起こしてしまうことになる。

では何故、ストレスが体に悪いのだろうか。それは酸素がフリーラジカル化するからだ。フリーラジカルとは、呼吸活動によって体内に入った酸素が、 一部化学的に活性化したものをいう。 悪名高い活性酸素もその一種だ。通常、体内に取り込んだ酸素の約2%は自然にフリーラジカルになる。 だがストレスはこのパーセンテージを高めてしまうのだ。

人間の細胞は60兆個あり、 その細胞一つひとつに分子原子があり、原子は原子核を中心にして、各電子軌道に2個の電子が対になって存在する。 だが、 まれに対になっていない電子がある。これを不対電子といい、この不対電子をもつ原子をフリーラジカルという。 フリーラジカルは一般的に不安定で強い酸化力を持つ。 フリーラジカルの中には、電子のペアを作るために他の分子から強引に電子を奪う過激分子もいて、その代表格が活性酸素だ。 もっとも、フリーラジカルや活性酸素は殺菌作用や抗腫瘍効果の主なる調停者であり、 生体防御の点で重要な役割を果たしている。

ところが問題なのはこのフリーラジカルや活性酸素が体内で大量発生した場合だ。もともと性格的に攻撃的で、 脂質、 核酸、アミノ酸、炭水化物など体内の多くの分子を標的として破壊活動に走ることが多い。なかでも一番ターゲットになりやすいのが多価不飽和脂肪酸で、 フリーラジカルに攻撃されると脂肪酸は過酸化脂質と呼ばれる有害な脂質に変化する。 この過酸化脂質が生成されると体内の過酸化がドミノ式に進み、 細胞膜に埋め込まれているタンパク質の酸化を進めてしまう。 その結果、 膜構造を破壊し、そこで働くタンパク質の酵素作用や受容体機能にも大きな障害を与えてしまうのだ。 その結果が体調不良であり、かずかずの病気となる。

フリーラジカルが発生する原因

・さまざまなストレス
・長時間、紫外線を浴びた時
・排気ガスの吸引
・排煙やダイオキシンの吸入
・細菌やウィルス感染
・合成洗剤 殺虫剤、 残留農薬などの体内侵入
・食品に添加された防腐剤の摂取
・携帯電話、テレビ、パソコンから出る電磁波
・放射線治療やX線を浴びた時

体内のコゲ(糖化) もまた、 老化、病気の大きな要因。

フリーラジカルの量が体の持つ抵抗力を超えてしまうと、細胞膜やさまざまな組織が破壊的な攻撃 (酸化) にさらされ、 がん、心臓病、 脳卒中、動脈硬化、 糖尿病、肝臓病など、 現代の主なる病気を引き起こす。また、 美容の敵であるシミやシワもフリーラジカルによるダメージが大きな原因とされている。

一方、コゲをもたらす糖化も、 健康、 老化にとっておおきな危険要因となる。 糖化とは、食事などから摂取される余った糖がタンパク質と結びついて糖化最終生成物という異常タンパク質が作られることをいう。どら焼きやホットケーキの表面はこんがりと褐色に焼き上がっているが、これと同じ反応が体内で起こっていると考えればいい。焼き過ぎてコゲがひどくなれば苦さが増して美味しさは半減する。 つまり糖化はイ
コール老化なのだ。 人間にもまったく同じことが言える。

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